赤ねぎのとろけるような味わいに出会える
茨城県那珂市の生産者POCO A POKO FARMさんから届いた野菜セットを開けると、いろいろな珍しい野菜に混じって赤ねぎが入ってしました。私が住んでいる神奈川県でも赤ねぎを作る生産者は多く、よく知っている野菜ですが、今回の赤ねぎはまさに本場の赤ねぎです。
赤ねぎは茨城の伝統野菜のひとつ。この赤ねぎは生産者の和知健一さんがおじいさんから受け継いで作り続けているものなんだそうです。茨城に代々伝わる伝統の赤ねぎなのです。
赤ねぎの泥を洗い、表面のぱさついた薄皮を剥がします。このとき、剥がしすぎないように注意してください。赤ねぎが赤いのは表面だけなので、剥がし過ぎると白くなってしまいます。
ベーコンを切ったら鍋にオリーブオイルとベーコンを入れてから火にかけます。いわゆるコールドスタート! こうすればパチパチしない。
ベーコンがしんなりしたら赤ねぎを入れて、ばらけないようにやさしく炒めます。
赤ねぎに油が回ったら水を入れ沸いたら弱火で10分。今回もコンソメは使わずに野菜とベーコンの旨味だけに期待してみました。
さて、でき上がったスープの試食です。まずスープを味わってみる。正直なところスープだけだと淡白な味でちょっと物足りなさを感じるかもしれません。しかし、続いて赤ねぎを食べるとその物足りない印象はどこかに消えてしまい、赤ねぎのトロトロで甘いおいしさのとりこになってしまいそうです。ちなみにトロトロのおいしさは赤い所はもちろん、上の緑色の部分だってトロトロです。そんなところも普通の長ねぎとは全然違うところだったりします。「赤ねぎってこんなにおいしかったんだ」とあらためて感じました。本場の伝統野菜ならではのおいしさだと思います。
地方で昔から伝わる伝統野菜を受け継ぎ、大切に守っている数少ない生産者さんに出会い、その野菜を食べる事ができました。本当に貴重な経験です。これからも伝統野菜の火を絶やす事なく後世に伝えていかれることを願っています。
赤ねぎとベーコンのとろけるスープ by 農Pro
赤ねぎの生産者さん
茨城県那珂市平野 POKO A POKO FARM 和知 健一さん
POKO A POKOとはスペイン語で「少しずつ」とか「ゆっくり」「一歩ずつ」という意味
農薬は使わず、肥料も使わないで自然に近い環境で野菜を作っています。