神奈川で生まれた相模半白節成はかつて、人気のキュウリとして日本全国に広まったという。しかし時代の流れとともに作る生産者の数は激減。今ではほとんど作る人がいなくなってしまった相模半白節成がなんと福島から届きました。
相模半白節成
現在主流のキュウリのほとんどは白いぼ系。見栄えがよく、皮が薄いのが特徴。今回ご紹介する相模半白節成は黒イボ系に分類されるキュウリで、ずんぐりしていて、あんまり見た目はよくないし、皮は厚い。でもキュウリ本来の味と歯切れのよさに根強い人気がある。
写真の相模半白節成の表面にはブルームと呼ばれる白い粉が見られる。これはきゅうりが自分の体を守るために出している物質。しかしこのブルームは消費者から不評だったため、市場のニーズに応えたブルームの出ないキュウリが現在の主流となっている。
見栄えの良いブルームが出ないキュウリ。しかし見栄えと引き換えにキュウリ本来のおいしさが失われてしまったことはあまり知られていない。
材料 4人分
- 相模半白節成 2本
- 自然塩 小さじ1
作り方
- 相模半白節成を1センチの厚さで斜め切りする
皮が厚いという相模半白節成だが、包丁を入れるとストレスなくスパッと切れる。そして果肉はやわらかい。
- 相模半白節成をジップロックに入れ、さらに塩小さじ1を入れたらチャックをしめる。ふりふりして全体に塩を行き渡らせる。
- 3時間位でできあがり!
試食のじかん
ジップロックの中で漬けること3時間、1つ味見をしてみます。「おいしくできている!」キュウリなのに、どこかまったりとした食感! そして、そのまったりとした中にキュウリの味が詰まっている感じ。すごく濃厚です。そして、みずみずしいのに水っぽくない。このキュウリの特徴である厚い皮もパリッとした心地よい食感につながっています。キュウリの浅漬けってこんなにおいしかったんだぁ! そんなうれしい驚きでした。
相模半白節成は神奈川県で生まれたキュウリの品種。地元神奈川でも今ではほとんど作る人はいなくなってしまった。しかし一度は消えかけていた幻の相模半白節成もその良さを知る生産者さんによって、受け継がれている。