京野菜の聖護院かぶらは千枚漬けが有名です。京都には聖護院かぶらの千枚漬けを作る老舗が今も伝統の味を守り続けています。
さて、今回は本場の聖護院かぶらを使って、老舗に負けない千枚漬けを作ってみました。本格的な千枚漬けをご家庭でも簡単に作れる、そんなレシピです。
目次
聖護院かぶらの千枚漬け
聖護院かぶら
聖護院かぶらは直径が20センチ以上もあり、重さは2キロ以上という巨大なカブ。京都市左京区の聖護院地区を中心に栽培されていました。
聖護院かぶらの千枚漬けの始まりは幕末の慶応元年(1856年)。京都御所の大膳職、大藤藤三郎が聖護院かぶらを使った珍しい漬物を作ろうと思い立ち考案したもの。そして京都を代表する漬物として今に至っています。
聖護院かぶらの千枚漬けをご家庭で作るには
聖護院かぶらの千枚漬けを作る京都の老舗では、専用のカンナでかぶらを削り、大きな樽で漬けています。それはご家庭では無理なので今回は身近なものを使って作ってみます。ただし、これだけは用意してもらいたい。それは幅広スライサー。
幅広スライサーがあると何かと便利!
聖護院かぶらは大きいので薄く切るには普通サイズのスライサーでは難しいです。そこで登場するのが幅広スライサー。歯幅は10センチ以上あり、キャベツの千切りにも使えるので何かと便利です。
聖護院かぶらの千枚漬け レシピ
材料
- 聖護院かぶら 1個(約2キロ)
- 自然塩 大さじ1と1/2
- 昆布(1.5センチ角に切る) 10g
- 鷹の爪(輪切り) 8個分
- 漬け汁
- 酢 180ml
- みりん 100ml
- 砂糖 90g
作り方
皮剥き
聖護院かぶらを縦半分に切ります。さらに横半分に切ります。
矢印のところに薄っすらと線が見えます。これは聖護院かぶらの皮の内側を覆っている硬い層。ここは硬くて食べられません。
皮を剥く時は、まず硬い層の直前までピーラーで削っていきます。
硬い層より外側の部分は柔らかいのでポタージュにするとおいしいです。
身を削っていくと現れる黄色っぽい所が硬い層。
ここまで削ったら今度はこの硬い層をピーラーで全部削り落とします。全体が白くなればOK。
スライス~下漬け
幅広スライサーで2~3ミリの厚さにスライスします。
自然塩を用意します。
次にスライスした聖護院かぶらをこのようにずらして並べ塩を振り、さらに同じように並べ塩を振る、を3~4段繰り返します。
ジップロックにすーっと滑り込ませます。
冷蔵庫に入れ、上に重石をして3日間漬けます。
本漬け
3日間下漬けをしたら、ざるに上げ水気を切ります。
小鍋に漬け汁の材料を入れ温めながら混ぜていき、砂糖が溶けたら火を止め冷ましておきます。
水を切った聖護院かぶらに鷹の爪と昆布を挟みながら10枚ほど重ねます。
ジップロックに入れ、漬け汁を注ぎます。冷蔵庫に入れ上に重石を乗せ、さらに3日間漬けたらできあがりです。
できあがった聖護院かぶらの千枚漬け。きめの細やかな聖護院かぶらのサクッとした歯ごたえ。まさにはんなりしたおいしさと言えます。
聖護院かぶらの千枚漬けには壬生菜の浅漬けやかぶや大根の葉の浅漬けを添えると美しい彩りが楽しめます。
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