かながわで誕生した新しいトマト、湘南ポモロン。トマトらしからぬ名前ですが、この湘南ポモロンはこれまでのトマトにはできなかったことができてしまう。そんな湘南ポモロンのおいしい食べ方、レシピ、そして試食のインプレッションをお伝えします。
湘南ポモロンは2色のバリエーションがあります。湘南ポモロン・レッドと湘南ポモロン・ゴールド。長細い形はミニトマトのアイコに似ていますが、ミニトマトよりもだいぶ大きなミディトマトです。
目次
湘南ポモロンは他のトマトと何が違うのか
それは生でも加熱しても、どちらでもおいしいという点です。日本ではトマトを生で食べるのが当たり前。糖度が高くゼリー部分の多いジューシーなトマトに人気があります。一方、欧米ではトマトを加熱して食べることが多いです。そんな加熱調理に使うトマトは糖度が低くゼリー部分の少ないもの。欧米では生食用と加熱用のトマトを使い分けています。
日本では1990年代にイタリアンが人気となって以来、家庭でも本格的なイタリアンを作る人が増えてきました。そしてイタリアンに適した食材も身近に手に入るようになりました。しかし加熱調理に適したトマトだけは一般に流通していません。それは生食用と加熱用のトマトを使い分けるという欧米の食文化が日本にはなかったからなのです。
これまでになかった生でも加熱してもおいしいトマト
生で食べても、加熱調理してもおいしい、そんないいとこ取りのトマト、それが「湘南ポモロン」です。神奈川県農業技術センターで誕生しました。
トスカーナの伝統料理パッパ・アル・ポモドーロ レシピ
トマトを煮込むお料理、パッパ・アル・ポモドーロで湘南ポモロンを味わってみました。
材料2人分
- 湘南ポモロン 250g
- ニンニク 1片
- オリーブオイル 大さじ1
- パジル 少々
- コンソメキューブ 1個
- 水 500cc
- 硬くなったバケット 適宜
- 塩、コショウ 少々
作り方
- 湘南ポモロンを小さく切る
- ニンニクをみじん切りにする。鍋にオリーブオイルとニンニクを入れ中火にかける。鍋を傾け揺すりながら、ニンニクが色づいてきたら
- 鍋に湘南ポモロンを加え時々混ぜながら煮詰めていく
- 別の鍋に水500ccとコンソメキューブを入れ火にかけコンソメスープを作る。硬くなったバケットを小さく砕く。(硬くなったバケットがない時はパンをトーストしてから砕く)
- 10分位煮詰めたところでコンソメスープを加え、砕いたパンを入れる。
- パンが柔らかくなってきたらバジルをちぎって加え、塩、こしょうで味を整える。
湘南ポモロンとモッツァレラのサラダ
材料2人分
- 湘南ポモロン 4個
- ミニトマト 100g
- モッツァレラチーズ 50g
- ルッコラ 50g
- ワインビネガー 小さじ2
- エクストラバージンオリーブオイル 大さじ2
- 塩、コショウ 少々
作り方
- 湘南ポモロンとミニトマトはヘタを取り、縦半分に切る。ルッコラは食べやすい大きさに切る。モッツァレラチーズは1センチ位にちぎる。
- ワインビネガー、エクストラバージンオイル、塩、コショウを混ぜてドレッシングを作る。
- お皿にルッコラを敷き、湘南ポモロン、ミニトマト、モッツァレラチーズを盛り付ける。ドレッシングをかける。
試食
まずは、加熱料理のパッパ・アル・ポモドーロを一口。第一印象はいい酸味が味わえること。それも嫌みのないやわらかい酸味です。そしてトマト缶では絶対に出せない香りの良さとすっきりとした自然な味わいを感じることができました。パッパ・アル・ポモドーロはすごくシンプルなお料理だけに、素材のおいしさがとても重要になってきます。今回作ったパッパ・アル・ポモドーロは本当においしかったです。
続いて日本では一般的なトマトサラダで湘南ポモロンを味わってみました。まず旨味の強さが印象的でした。そして生で食べた時の酸味は控えめで味のバランスがとてもいい。サラダで食べてもすごくおいしいです。
生食用にも加熱用にも使えるこれまでになかったトマト、「湘南ポモロン」。加熱調理したトマトのおいしさを家庭でも味わうことができます。そしてフレッシュなトマトのおいしさにだって出会える。そんな欲張りな日本人を満足させてくれる神奈川生まれのトマト、湘南ポモロンです。