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つ・む・ぎ通信 2015年7月17日
梅雨の長雨が、ようやくようやく途切れて、久しぶりに青い空を仰ぎ、お日様の日差しを浴びて、わ~ぃ♪♪と喜んだのもつかの間・・・今度は暑過ぎる日々がやってきました。25℃前後から35℃近くまでの急激な温度変化。私は早速またハンドタオルに包んだ保冷剤を頭にのせ、塩を少々加えた水をしっかり飲んで、何とか今のところ熱中症にならずに済んでいますが、皆さんもどうぞお気をつけ下さいね。
畑では残念なことに、快調だったキュウリが長雨と猛暑に耐えきれず、枯れてきてしまいました。キュウリは過湿にも乾燥にも弱い作物ですが、今まで過湿による害はほとんど気になることがなかったので、逆に株元に藁を敷いたり畝全体も敷草したりして乾燥させないように心がけてきました。そうすることで、梅雨明け後も結構長く収穫ができて、良い年では2ヶ月近く、実り続けることもあります。それが今年は1ヶ月でオシマイ???と、次々に枯れてくるキュウリを見ながら、なす術がありません。。。フツウの農家なら即、農薬散布となるでしょうが、有機農家の私としては「もう広がらないで~、数本だけでも残って~」と、ダメ元でも願うしかなく。。。梅雨とはいえ今回のように雨が10日も降り続けては過湿に弱い野菜がダメになるのも致し方ないのかもしれませんが、来年からは乾燥と過湿両方に対処できるように工夫しなくては!!です。ちなみに有機農家でも黒マルチを使えば過湿も乾燥もどちらも防げるのでしょうが、使い捨てのゴミになるものは出来るだけ使いたくないので、私は使っておりません。
今回の長雨では、ちゃんと間引いておいた人参まで溶けてきてしまい、参りました。春蒔きの人参が溶けるのは時期的に仕方なく、岩手のわらしべ農園さんでは「春人参はもうやらない」と数年前に言っていました。私も嫌になるし、皆さんにも難ありで申し訳ないので、やめてしまおうかと思うのですが、昨年は水はけが良い畑だったのであまり溶けずに8月まで収穫できたりして。今年も高台の畑で水はけは悪くないところに作付たのですが、残念ながら溶け方が激しいです。来年はどこの畑にするか、それとも諦めるか、悩むところです。
さて今朝、ナスとピーマンの畑に行ったら、こちらも元気がない様子。まだキュウリのように枯れてはいないものの、強い日差しで葉が萎れたり黄色くなったりしていました。立ち枯れの前兆のようにも見え心配ですが、何とか元気回復してくれたらと、こちらも願うばかりです。今回の長雨は予想以上に畑の作物に悪影響があったようです。次回も引き続き、畑のレポートしますね。
本日のお野菜
- キュウリ 8本分
- インゲン 400g+30g
- 枝豆 300g+50g
- エンサイ 150g
- セロリ 300g
- 玉ねぎ 400g
- 湘南レッド 200g+1割
訳あり・難ありの為に増量しています。理由は下記をお読み頂き、ご理解頂ければ幸いです。
エンサイ
空芯菜(くうしんさい)とも呼ばれる青菜です。小松菜などのアブラナ科の葉物が暑さで作れない夏の時期に、病虫害にも強く元気に育つ野菜です。中国野菜なので油やニンニクとの相性が良いですし、エスニック風に魚醤やカレー味も、小松菜・チンゲンサイで紹介した“オイル蒸し”も美味しいです。和風に茹でて胡麻和えや、小麦粉と塩と水を加えてフライパンで焼くお好み焼きは、意外なほど美味しいです。
空心菜ギョウザ by 農Pro
枝豆
今年の枝豆は4月に4回に分けて種を蒔き苗をつくって定植したのですが、第一弾・第二弾はサヤが膨らむ大切な時にちょうど長雨の日照不足にあたって膨らみがイマイチになってしまいました。今回お届けしたのは第三弾と第四弾で、幸い膨らみはなかなか良いです。調整作業を省いているので50g多めにお入れしました。味は濃くて美味しかったです。
枝豆の茹で方 by 農Pro
インゲン
ちょっと太めもありますが、両端からスジをしっかり取り除いて、長めに茹でて頂ければ大丈夫です。最盛期を迎えて収量UPだったので30gプレゼントです。インゲンは煮物にしても美味しいので、たくさん食べて下さいね☆
インゲンと油揚げの煮物
スジをとり、適当な長さに折ったインゲンを、鍋に油を熱して炒め、だし汁・醤油・みりん(または砂糖)を加えてコトコト煮るだけの簡単ですが、優しい味の煮物です。色は変わってしまうけど柔らかい食感と煮汁がしみ込んだ味は最高☆油揚げでなくても車麩などでもよいと思います。
セロリ
茎は、イカと炒めると美味しいと教えて頂き、早速つくりました☆茎を斜め5mmくらいにスライスして炒め、火が通ったところで輪切りのイカを加えて炒め合わせて出来上がり。セロリ苦手な連れ合いにも好評でした♪味付けは塩・こしょうにしましたが、トマト煮のようにしても美味しいだろうなぁ~と。また、豚バラ肉と玉ねぎと炒めて梅干しで味付けしても、とっても爽やかな酸味の炒めものになり今の季節にオススメです。葉は、天ぷらは繊維も気にならず、さしずめ、よもぎの天ぷらに似て、ホントに美味しいです^0^また、茹でて細かく刻んでおくと便利。胡麻和えや、炒めて卵とスクランブルエッグも美味しくできました。お味噌汁には茎葉丸ごとザクザク切って入れても美味いです。
~セロリの食べ方~
- 茎葉ごと茹でて茎が柔らかくなったら水にとり水気を絞って、葉は1cmくらいに刻み、茎は好みの長さに切り揃えて胡麻和えやピーナツ和えなど和え物に。
- 茎は生のまま刻んでチャーハンの具や斜め切りして炒め物に、ミネストローネなどの汁物や煮物に。残った葉は天ぷらや、茹でて刻んで①のような和え物、卵と炒めてスクランブルエッグ、又はお醤油とみりんで佃煮にすると美味。
キュウリ
太めはキュウリもみで酢の物や和え物にしたりキューちゃん風↓や、炒めものにも。細めは糠漬けや生でもろきゅうなどにどうぞ☆
キューちゃん風の簡単な作り方
キュウリは乱切りにして、醤油・酢・みりんを同量合わせた調味液に入れて“沸騰させては冷まし”を何度か繰り返すだけ。次第にキュウリがシワシワになって味がしみて美味しいキュウちゃん漬物が出来上がりです。
湘南レッド
傷んだ外皮は剥いていますが、ポツポツとした傷みが残っているで1割増量中です。そこだけ包丁で取り除いて下さい。スライスして辛味が抜けるまで水にさらして水気を切り、かつおぶしやツナなどをのせ醤油をかけて混ぜて食べるのが昔ながらの定番ですが、サラダに加えたり、ピクルスにしてもキレイです。火を通しても藤色になりキレイで甘味も強いです。
さて、ついでにもう一つ。“ジャガイモが疫病を発病”と思って、そうお伝えしてきたのですが、症状をよく調べてみると軟腐病という別の病気のようです。こういう場合ネットは便利ですね。野菜の病気も写真付きで解説しているサイトがいくつもあり参考になりました。中でも「ジャガイモ軟腐病の生態と防除」という昭和53年~58年に北海道で行われた研究結果は勉強になりました。面白いのはジャガイモの場合、風乾燥をしっかりすると軟腐病菌がほとんどいなくなるということ。もともと空気中にも雨粒にも虫にも草にもいたりする菌なので、移動性(?)が良いのでしょうか^^というわけで、皆さんのお宅では、できるだけ風通しの良い日陰に置いて頂くか、紙袋や新聞紙に包んで冷蔵庫に入れるというのが良さそうです。私も貯蔵の仕方を工夫してみようと思います。
井上昌代さん (有機農園つ・む・ぎ) 神奈川県中郡二宮町